北川景子「HERO 第5話」レポ

もうすぐだ、もうすぐ追いつくぞ。第5話は部長が取り調べをする話。小学生を集めて検察の仕事を説明するとき、子ども向けに説明しようとするとさっぱり聞いてくれない。だが自分の言葉で日頃思っていることを説明すればちゃんと聞いてくれる。そうなのだ、子どもは大人が思っているよりずっと賢い。こんなこと子どもに言ったってわからないだろうと思うのは大人の思い上がりなのだ。子どもと大人の差なんてほんのちょっと、経験値の違いだけなのだから。自分の娘が大人となんでも話せるようになった4才くらいのとき、自分のことや両親のことを驚くほど正確に、かつ冷静に把握していたのがわかってびっくりしたことがあったよ。
さて、私はもう贔屓の引き倒しなので正直、自分の北川景子に対する評価がどのくらい世間に通用するのかまったくわからないが、このドラマでの北川景子の演技、すごく良くないか? 「怒りん坊」という彼女の得意なキャラなのは差し引いてもだ。たとえば

     

  フレームには入っているが自分にフォーカスがされていないときの動作や表情

     

  セリフがなくて、細かいしぐさだけでする内面の表現

     

  強い表情を付けないアップ

どれもすごくイイ。もちろん監督がいいとか、テンポが早いのでボロが出る前につぎのカットになるとか、実力以上に良く見える点はあるのかもしれない。が、それを差し引いても「悪夢ちゃん」からまた一段と進歩したと思う。ここ最近の彼女の作品を見ていると、いまの北川景子の演技を構成している要素って、

     

  レイ「うさぎはさあ、名前のとおりいつも駆け足だね」

すべて10年前に出ていたんだなあと感慨深い。今回、キムタクは橋の崩落事故を調べるために本を読んだり研究所に話を聞きに行ったりする。実は私の専攻は「橋梁工学」で、20代のときも橋梁メーカーで働いていたので、キムタクがラストで容疑者に説明している事故の原因、
     
あれは静的な荷重の話なので、研究所なんかに行かなくても
     
土木工学科の学生や先生に話を聞けば一発でわかったと思うぞ