2本立てといっても名画座じゃないよ。別の映画館に行ったんだよ。1本目は映画化が決まったときからずっと楽しみにしていた伊坂幸太郎の名作。
これはもう原作に忠実に、2時間弱に切り落とすところさえまちがえなければ、よほどのミスキャストにしなければ、つならなくなりようがない話。高校生の主人公は4人の父親といっしょに暮らしている。母親が四股をかけていたので誰が本当の父親かわからなくて全員が父親を名乗って一つ屋根の下で暮らしている。元ホスト、遊び人、大学教授、体育教師。主人公が事件に巻き込まれて武装する犯人に監禁されてしまう。息子の絶体絶命のピンチに4人の父親が協力して救出するお話。例によって私はこの程度しかストーリーを覚えていなかったので、監禁されている息子に父親がどうやって連絡を取るか、この最大の見せ場を十分に楽しめた。もうありえねーっていう奇想天外な方法なのだよ。真面目すぎる息子、強引すぎるガールフレンド、人生を軽く生きている4人の父親。伊坂幸太郎の雰囲気が上手に再現されていた。ただ一つ残念だったのが画面が終止ごちゃごちゃしている。もう少し伸び伸びした映像にできなかったのか。この設定は面白そうでしょ。そういうえば米国の冒険小説の雄、クィネルに似た設定の小説があった。
- 作者: A.J.クィネル,A.J. Quinnell,大熊栄
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 1992/08
- メディア: 文庫
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2本目はこれ。
あまり期待しないで行ったのだが面白かったなあ。劇団ひとりはいつもの劇団ひとりで、柴咲コウはいつもの柴崎コウなのだが、大泉洋が上手すぎる。予告編で見るより深い、ひねった話だったのが驚き。私も柴咲コウにビンタされたい