真冬の映画まつり「永遠の0」

きょうは午後の半休を取って税務署。医療費が10万円を超えたら確定申告をするとちょっとだけ戻ってくるのだよね。これはすぐに終わって、わざわざ半休を取るまでもなく終わって、3時前に終わってしまって、映画を観たよ。これは泣けたなあ。もうハンカチではまにあわなくてティッシュを出したよ。戦争を礼賛する映画なんかではなくて、戦争そのものを描くことを避けた「風立ちぬ」以上に戦争なんかするもんじゃないと思う映画。なぜこの映画がこのような批判*1を受けるのかまったくわからん。特攻はほとんどが敵艦までたどり着けなかったと初めて知ったよ。司馬遼太郎の作品で「幕末当時の優秀な人材はみんな江戸から明治になる過程で死んでしまった。生き残った二軍で作ったのが明治政府」という意味のことが書いてあった。太平洋戦争なんか一軍はおろか二軍まで死んでしまったので、三軍で作ったのは戦後の日本社会だったのだと思う。甲子園に向かう野球部のバスが事故に遭って全員が出られなくなり、応援のために電車で移動していた一年生が甲子園のグランドに立つみたいなもんだ。もう少し早く降伏をしていたら若く優秀な人は命を落とさずにいて、日本はもっと良い社会になったのではないか。三浦数魔*2と彼の姉の吹石一恵が特攻で死んだお祖父さん(存命のお祖父さんはお祖母さんの再婚相手)のことを関係者に聞いて回る。その回想シーンで岡田が出てくるわけだ。生きて帰ることに執着していたお祖父さんがなぜ特攻に志願したのかが全編を貫く謎になっている。最後はこの人が実はこの人みたいなサプライズが待っている。テレビでは何度も見ている吹石一恵が実は美人だとわかったのも収穫だった