「若い人にこれだけは伝えたい…」

こんな記事があった。「若い人にこれだけは伝えたい…」60歳以上が語る人生のアドバイスいろいろ*1。なかなか味わい深い。

  ●自分を好きになりなさい。一生付き合っていかなくちゃならないのだから。

  ●ヒザは重要だ。大事にしなさい。

  ●65歳だが、仕事のことでアドバイス。生活のために仕事をしなさい、決して仕事のために生活をしてはいけない。

  ●毎日デンタルフロスをしなさい。歯の問題はとても大きい。

  ●うちのおばあちゃんから。「誰と恋に落ちてもいっしょ。それはきっと間違いよ」

  ●自分はちょうど60歳だ。もし不可能そうな夢を抱いているなら、とりあえずやってみるといい。

   歳を取るとさらに不可能になって、他人に対して責任が出てくる。この地球では人生はたった1回なのだから。

   ある日起きたら60歳だった、夢に向かって何もしてなかった、ということがないように。

深いものからデンタルフロスまでとても参考になる。参考になるが私の年では手遅れのものも多い。いや、ほとんどが手遅れた。もっと早く教えてくれよと。昨年の春のことだが友人の鱸さんにこんなことを言ったことがあった。

  この前、上司と面談があって「もっとがんばってください」って言われたんですけど、

  そんなこと言われたってもうがんばれないんですよ

そのときは鱸さんは笑ってたのだが、つぎに会ったとき

  前回、M14さんが言った「もうがんばれない」、あれで私は救われました。

  この数年、私はもっとがんばらない自分をずっと責めてたのですが

  「そうか、がんばらないのではなくて、がんばれないんだ」

  と気がついたらすごく楽になりました。

そうだよ、鱸さん。高度成長期に育った私たちには「がんばる」と「もっとがんばる」の2つの選択肢しかなかった。でももうがんばれないんだ。それでもちょっとだけならがんばれるので、その中で自分のためと家族のために最善を尽くそうよ。その鱸さんと年末に会ったとき

  M14さんの話、私の友人の某自動車メーカーの部長さんに話したんですよ。

  そのときは大笑いしてたんですけど、あとからメールが来て

  「目の前の霧が晴れました。ありがとうございました」

うっ、「もうがんばれない」が静かなムーブメントになる予感。だが、日本の中年が「もうがんばれない」と言ってがんばらなくなったら日本はどうなってしまうのか。とりあえず自殺者は減るか。そうだな、別に中年ががんばらなくても若者ががんばってくれるさ、鱸さん