夏休み映画まつり(完結編)

2本追加して、これで夏休み前に観に行こうと思った映画はぜんぶ観たよ。
【凶悪】
死刑囚に呼び出された記者。この死刑囚はいくつかの未解決の殺人事件に関与している。そして死刑が宣告される元になった事件も含めてすべての事件には「先生」と呼んでいたある男が関与している。自分が死刑になるのはしかたないが、「先生」の犯罪を立証して欲しいと頼まれる。実話にもとづく同名の小説が原作になっている。この記者も週刊新潮だか新潮45だかの実在の人物。やはり原作がしっかりしている映画は面白い。そして倫理観が決定的に欠如した人たちは幽霊や怪物より怖い。
死霊館
上映館が少ない割りに観た人の評価が高かったので映画館は満員。夏から秋に行った映画でいちばん混んでた。曰く付きとは知らずに引っ越してきた家族。数々の不可思議な現象に命の危険を感じて心霊研究家の夫妻に助けを求める。この夫妻は実在の人物で、この映画も彼らの事件ファイルを題材にしたものだそうだ。実にオーソドックスな話だろ。この映画、20年前に見たらそれほど面白いと思わなかったと思う。ただ変わった創作料理ばかりを食べた後で会席料理を食べたみたいな、ホラー映画、オカルト映画とはかくあるべしという正しい作りの映画の満足感。血しぶきや内臓はなく、最後まで誰も死なないが冒頭の緊張感を最後まで持続させる。ク□ユリ団地や貞子のプロデューザーは一度この映画を見て、ここから何を抜いて何を足すかを考えて欲しい。芸事でいうところの守破離だな。正統を知らずに新しいものを生み出そうとするから支離滅裂になる。
さて、この2本に先週見た映画を足してランキング。

  第1位 謎解きはディナーの後で

  第2位 スタートレック

  第3位 凶悪

  第4位 エビデンス

  第5位 死霊館

  第6位 マン・オブ・スティー

  第7位 トーク・トゥー・ザ・デッド

  第8位 風立ちぬ

  第9位 サイレントヒル

  第10位 カルト

  第11位 ミス・ゾンビ

  第12位 不安の種

  第9999位 貞子3D 2

残念、ゾンビは11位に落ちてしまった。貞子は不動の9999位だ。3位の「凶悪」は上映館が少なく、5位はもっと少ない。4位なんか東京と大阪1ヶ所ずつでレイトショーのみ。しっかりした脚本があれば低予算でも面白い作品はできるのだ。