夏休み映画まつり(その4)

小松彩夏のブログに出ていた右の写真を見ればわかるね。ミス・ゾンビを観に行ったよ。もう最初に言っておこう。

  小松彩夏の演技が素晴らしい。ファンはぜひ見るべし!

この映画において、小松彩夏の演技は北川景子、いや沢井美優と比べてもまったく遜色ない。なぜなら

  セリフがまったくない

しかもゾンビだから

  動きがもともとぎこちない

小松彩夏にとってこれ以上の役があるだろうか。生涯の最高傑作になることはまちがいない。いや、もうなった。
では小松彩夏のファンでない人には...ちょっとつらいかもしれない。あえてモノクロにした光と影の映像美はなかなかだよ。ただ公式サイトやニュースで書かれていたあらすじを読んでから映画を見たので、そのようにストーリーが進行するに至る登場人物の心の動きの掘り下げ方が浅いのだ。人間の中に人間に似ているが人間とはちょっと違うものが投げ込まれたときの人間の戸惑いや、ゾンビと人間との距離が縮まったり離れたりする課程の描き方が薄いというか。せっかく題材は良いのに惜しい。映画が90分なので、もっと予算があって2時間の作品にできたら佳作になっていたと思う。また脚本を書いたのは監督だが、監督のアイデアに基づいて手慣れた人が脚本を書いていたら傑作になっていた予感はある。こういう荒唐無稽のストーリーはどうやって話をまとめるかが脚本家の腕の見せ所。この映画のまとめ方だが「そりゃそうすれば話はまとまるよ」というラスト。もう少し捻ることはできなかったのだろうか。
期待が大きかっただけに残念な点はあるが、小松彩夏の最高傑作であることはまちがいない。ぜひ観に行って、近所で上映されないときはDVDを買って見てくれたまえ