7月に読んだ本

鬼畜の家 (a rose city fukuyama)

鬼畜の家 (a rose city fukuyama)

衣更月家の一族 (ミステリー・リーグ)

衣更月家の一族 (ミステリー・リーグ)

螺旋の底 (ミステリー・リーグ)

螺旋の底 (ミステリー・リーグ)

最近の女優ミステリ作家はデビュー作はものすごくイマイチ。素材はいいものの、小説としての構成や語り口が拙くて、2作目、3作目と作品を重ねるごとにグングン良くなってくるのが常だった。これは伸びしろが大きいというよりデビューをさせるのが早すぎるのではないかと思ってた。折からの出版不況、以前なら突き返したり書き直させたりしたような作品でもとりあえずデビューさせちゃう。この作家、上からデビュー作、2作目、3作目なのだが、デビュー作の完成度が最近の女流ミステリ作家の中ではピカイチ。経歴を見たら東大法学部を卒業した弁護士。還暦を期に引退して作家になったそうだ。トリックは過去にあったものだったり事件の肝になる部分の実現可能性がけっこう疑問だったりする。だがいまや大家となった島田荘司のデビュー作「占星術殺人事件」なんか、当時はそんな言葉がなかったけど完全な「バカミス*1だ。たとえ穴はあっても、なんとかして読者をあっと言わせようという作者の心意気を私は買いたい。ということでデビュー作から最新作まで一気読み。


データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」

データ・サイエンティストに学ぶ「分析力」

最近、流行の「ビッグデータ」の話。副題にもそう書いてあるが作者はむやみにデータを集めればいいってもんじゃないと「スモールデータ」という言葉をたびたび使っている。作者がかかわった仕事の中から実例をもとにデータの集め方、集計のしかた、分析する際の切り口を丁寧に解説してある。こういう上司の下で働きたいぞ。


高校入試

高校入試

イヤミス」(最近作られた用語。読むとイヤな気持ちになるミステリーのこと)の第一人者。入学試験に備えて準備をする先生たち。本番前から数々のトラブル。当日に起こる致命的なトラブル。事態の収拾と保身のために駆け回る先生たち。とはいっても答案用紙が1枚なくなっただけなのと、読者が焦点を当てて感情移入できる人物がいないんだよなあ。


漂白される社会

漂白される社会

売春島、移動デリヘル、裏カジノ、偽装国際結婚ブローカー...「あってはならないもの」として社会から隔離されマスコミが取り上げることもなく不可視化される故にそこにいる人たちが固定化する。そんな人たちがいてそんな人生があるのかとルポは興味深いのだが、各章の解説に入っている図表は蛇足ではないか。学術書っぽくしなくても「渾身のルポタージュ」でよかったと思う。


エフェクト 消費者がつながり、情報共有する時代に適応せよ!

エフェクト 消費者がつながり、情報共有する時代に適応せよ!

最初の10ページくらいで「これは私が興味のない分野の本だ」


はるひのの、はる

はるひのの、はる

死者が見える少年と、その少年の前に現われる不思議な少女。少女の奇妙な頼みで少年が何かをする。少年は目的がまったくわからないが、その行動によって決められていた不幸な未来から誰かを救う。これは少年少女版のモップガールか。二人が出会う1作目。2作目以降は救われる人の視線で話が進むので少年がどこで出てくるかわからないのがミソ。この作者、名前は知っていたがおもしろい話を書くなあ。


【きょうのウェザーガールズ
ハイジャンは美食家の巻。

     

  ハイ*ジャンは美食が大好きなので、

  最近、皆さんは美味しい物と大盛り食べ物を見たら、

  写真を撮って、Twitterで写真を載せて、

  そして、毎日Twitterをチェックするハイ*ジャンは見ました!!

  優しい皆さん、ありがとうございます!!

わかりにくいので要約すると「私は美食家なので、それを知っているファンのみなさんは、おいしい食べ物や大盛りの食べ物の写真を送ってくれます」。ハイジャン、美食というのは盛りの大小にはこだわらないものだと思うよ。

  (ファンが送った、大盛りが売りのつけ麺の店の写真)

  渋谷で大盛りツケメン!!!

  さっき調べました!!!

  特盛りは450グラムで、挑戦したいな

よせ!

*1:おバカなミステリー