盲導犬と初遭遇

仕事を終えて地下鉄のホーム。わおっ! 盲導犬がいるじゃないか。当然、隣には飼い主さんがいる。若い女性だ。20代か、いってても30代前半。気の毒に。過去にすれちがったことはあるが、止まっている盲導犬を見たのは初めてだよ。犬は真っ黒でけっこうでかい。大型犬でないと何かあったとき飼い主さんを助けられないからな。しかし動かない。飼い主さんの隣に座って微動だにしない。恐るべき自制心。
電車がホームに入る。だが乗る気配なし。誰かと待ち合わせているのかな。私が車両に入ったら女性が「○○*1、ゴー!」。そうか、ほかの乗客の乗り降りが終わってから乗り込むんだね。いつもなら老人だろうが妊婦だろうがぜったいに席を譲らない優先席のサラリーマンやOLの2、3人がさっと立つ。女性が席に座る。犬はどうするのだろう。飼い主の前に横向きに座るのだろうな。と思ってたらすげえええ。女性の足の下、つまり足と座席の空間に、身体を横向きにしてペタっと寝たよ。しかも身体を丸めて。そこまでしなくてもいいのに。隣の席に犬が座っても誰も文句を言わないと思うぞ。飼い主が手を伸ばしてしっぽをしまった。これなら満員電車でも犬が踏まれることはないし、ほかの乗客の邪魔にならない。うう、盲導犬はここまでするのか。ちょっとそこで待ってろ。私が売店でソーセージを買ってきて食わせてやるよ。食わないか。犬くん、ここでも窮屈な姿勢のままじっとしていたよ。私の乗り換え駅で彼女たちも降りたがホームが混んでたので見失ってしまった。飼い主さんと犬くんに幸多かれと祈った私であった。
と、ここで思った。盲導犬ですらほかの乗客の迷惑にならないようにあれほど気を遣って無理をしているのに

  我が物顔すぎるだろう、ベビーカー!

電車に乗ったら畳め。畳めないベビーカーなら電車に持ち込むな。おんぶかだっこをしろ。はあはあ...

*1:○○は犬の名前