北川景子「悪夢ちゃん」レポ

もう先週ですべては語り尽くされてしまったよね。あと3回はどうするんだろうと思った。予告編で「子どもがつぎつぎと行方不明になっている」とニュースが言ってたので、最後の最後で原作のエピソードなのかと思ったらぜんぜん違った。国際的な人身売買のシンジケートが出てきたぞ。
     
だいじょうぶなのか。いままでの各話のエピソードは子どもを取り巻く家庭環境の問題という極めてローカルな話だったので、いきなり話のスケールを広げるとグダグダになることがよくあるが。クラスの女の子が連れ去られるが、彼女の引きこもりの兄が仲間に呼びかけて救出。
     
いちばん右端は赤い襟とスカート、黒のロン毛にしてよ。しかしお兄ちゃんは引きこもりなのに仲間はものすごくアクティブだ。

     

  優香「あれも夢なのね。あそこにいるみんなの夢でしょ」

  景子「ある意味、現代日本の悪夢よ」

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  おまえもやってただろう!

今回のゲストは藤村志保
     
北川景子主演の時代劇「花のあと」のナレーションはこの人だった。自分の娘時代のほろ苦い初恋と武勇伝を孫に聞かせるという設定で、数十年後の北川景子藤村志保。ただ藤村志保はナレーションだけなので撮影期間中は顔を合わせることはなかったかもしれない。
さて、悪夢ちゃんに対する北川景子演じる彩未先生の思いに変化の兆しがあった先週だった。だがここで一気に彩未先生が母のように、姉のように接したら私としてはNGだったが、彩未先生に変化なし。
     
この冷たくさえ思える対等の関係がラストの「たとえ死んでも私はこの子を守る」に生きてくる。糖分と塩分控えめのストーリー、モップガール以降、ファンとしては良い脚本に恵まれないことに胸を痛めていたが、やっと当たりを引き当てた北川景子
ドラマ冒頭の「私の一番遠い記憶」。
     
レポと関係ないし誰も聞きたくないと思うが、私の一番遠い記憶。母方の曾祖母、ひいお婆さんの記憶だ。広い畳の部屋の奥に布団が敷いてあって曾祖母が寝ている。私が部屋に入ると曾祖母がこっちにおいでと手招きをするので近寄ると、枕元の缶からライオンのバターボール*1を出して私にくれた。この1シーンだけが曾祖母の思い出である。あれは自分が何歳のときのことだろう、大人になっても覚えているので4才くらいではないかとずっと思っていた。いまから十数年前、父親が他界して墓に入れるとき、曾祖母と同じ霊園だったので曾祖母の墓にいった。そうだ、墓に刻まれた享年を見ればバターボールがいつごろのことかわかるではないか。横に回って文字を読んでびっくりした。曾祖母は私が3才になる前に亡くなっている。ということはバターボールは私が2才のときのことなのか。そんなに前のことを人間は記憶できるのか? これは想像だが、2才のときの1シーンを親か親戚に言われて3才のとき、4才のときと定期的に思い出したのだと思う。つまりいまの私にあるバターボールの記憶は2才の記憶ではなく、5才くらいのときに思い出した2才の記憶ではないかと。それ以降は「自分は曾祖母からバターボールをもらったことがある」という情報を引き継いで、そのときのビジョンはそのときどきで補完しながら定期的に思い出していたのだと思う。読者のみなさんもこういう体験があるか?
最後にこのシーン。
     
悪夢ちゃんが初めて見た「夢の化」。第9回になってもちゃんとCGで動いている。予算が尽きて
     
ぬいぐるみにならなくてよかった

*1:年配の人は知ってるね