11月に読んだ本

キュア (朝日文庫)

キュア (朝日文庫)

これと同じ設定の話をだいぶ前に読んだことがあるよ。ポール・ウィルスンだったかな。余命数ヶ月の宣告を受けた医者が不思議な能力を身につける。この作者が書く話はなにか超常的な状態に主人公が置かれるのだが、その原因を追及しようとか、そこから脱しようという気がなくて、なんとなくそこに馴染んじゃう。それが作者独特のテーストを生み出すわけだ。


上のカバー写真を出すために検索したらいまは文庫本になってんじゃん。舞台はアメリカ。女性警察官の短編集。登場人物の悲しみも苦しみも、作者の筆はあくまでも淡々と描くので、それが作品全体を覆う静かな悲しみになっている。話は違うけど、日本は先進国の中ではいまだに死刑制度がある国。それが海外の人権団体から批判を受けている。だが、1年間に日本で死刑になる人数と、アメリカで逮捕時に射殺される人数ではどっちが多いのだ?


Mystery Seller (新潮文庫)

Mystery Seller (新潮文庫)

以前に紹介した「Story Seller」の姉妹編。「Story Seller」自体がミステリ仕立てが多かったので、こちらはやや小粒。


僕は君たちに武器を配りたい

僕は君たちに武器を配りたい

てっきり他人と論戦をするときの武器になるような思考方法を解説した本だと思ったらぜんぜん違った。これから就職活動をする学生に向けてこれからの日本社会で必要とされる人材についての説明...もう私が読んでももう手遅れだよ


怪しき我が家 家の怪談競作集 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

怪しき我が家 家の怪談競作集 (MF文庫ダ・ヴィンチ)

家にまつわるホラー短編集。もうひとつだった...


理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

理性の限界――不可能性・不確定性・不完全性 (講談社現代新書)

M14大賞のノンフィクション部門はこの本で決まりだ。物理学の不確定性原理は知っていたが、ほかにも社会学の不可能性定理、論理学の不完全性定理というのがあるそうだ。ぶっちゃけて言うと、この世にはわからないことがあることが証明されている。それを経済学者、哲学者、社会学者、物理学者、さらには運動選手、カント主義者、論理実証主義者、シェイクスピア学者、フランス国粋主義者、まだまだいろいろな専門家が入り乱れて討論を繰り広げながら、各分野に横たわる理性の限界について解説をする。


贖罪の奏鳴曲

贖罪の奏鳴曲

主人公が遺体を遺棄するところから物語は始まる。殺人事件を追う刑事が調査を進め主人公に行き着く。そこで時間がさかのぼり主人公の少年時代の回想。この順序が正しいのか? 冒頭のシーンがあるのでノアール小説になっているが、それが無ければ犯人は誰かという本格推理小説になったのではないか? そんな私の疑問をあざ笑う作者が読者に仕掛けた罠。これはまいった。


【きょうのウェザーガールズ
ファンから懇願されて、がんばって1行ずつブログを書いているユミちゃん。

     

  出かけの時は 私は凝りの見たいです!

.....ユミちゃん、ごめん。せっかく書いてくれたのに、意味わかんないよ。「出かけたときに私は氷を見ました」かな