シリーズ「記号崩壊」

日経新聞のWeb*1

  まずは皆さんにクイズ。

    心星、允彪、英虎、騎士、楽心、希星。

    愛月、葵絆、海、聖白、一葵、詩空。

  これらの名前をどう読むのかお分かりだろうか?

えーっと。しんせい、もとこ、えいこ、きし、らくし、きせい、あつき、あおき、うみ、せいはく、いっき、しくう。答えは

  上段は男の子の名前−みしょう、まさと、えいと、ないと、らう、すばる

  下段は女の子の名前−あいる、きずな、まりん、ましろ、いちる、しえる

以前は笑ってた「騎士=ないと」とか「海=まりん」がすごくまともに見えるよ。まずは最初の親に聞きたい。自分のかわいい子どもに「心星=みしょう」と付けたおまえだよ、おまえ。たとえば「愛心」という漢字に惚れたとしよう。子どもの名前の字は「愛心」に決める。つぎにそれの読み方を考える。心の「こ」だけ残して「あいこ」。この付け方は理解する。逆に、ぜひとも付けたい読みがある場合もあろう。最先端を行く尖った子どもになってほしいと「EDGE=えっじ」とする。これの漢字を考えて「鋭児」とか。漢字も尖っている。つまり漢字を決めて読みを当て字にするか、読みを決めて漢字を当て字にするか。これは理解する。だが「心星=みしょう」って何だ???
あと「葵絆=きずな」。女の子の名前なら「絆菜」とか「絆奈」で良かったんじゃないか? さらに「一葵=いちる」と「詩空=しえる」。「る」はどこから湧いてきた? 「聖白=ましろ」は「真っ白」から来ていると思うが、白は「潔白」というくらいでピュアなイメージがあるが、「頭が真っ白になる」と何もない状態も表わす。さらに死のイメージさえあるだろ。
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  光を「ぴか」、月を「るな」、星を「きらら」などと読ませるあて字も増えている

この中で百歩譲って許せるのは「月=るな」かな。でも英語でLunaは狂気の意味があるけどね。「光=ぴか」はダメだろう。「光宙=ぴかちゅう」という名前があるらしいがな。どうせなら「光鈍」にして広島に転校したまえ。
きょうの記事を読んで「M14の野郎、ひでえ奴だ。この名前を付けられた子どもが読んだら悲しむだろう」と思う人もいるだろう。その子に言う。君の名前はとんでもなく変な名前だ。学校や会社では戸籍の名前を名乗らなければならないという規則はない。だから「愛月」ちゃんは「あつき」で通すのだ。「楽心」くんは「がくし」で通すのだ。だが「詩空」ちゃんはどうすればいい?