8月に読んだ本

8月はたった5冊。なぜかというと電車が空いてたんだよ。もともと学生が夏休みなのに加えて、節電のための自宅勤務やまとまった夏休みの推奨。おかげで行きは毎日座っていった。帰りも途中の駅から座れた。そうなると通勤時間は読書ではなく睡眠にあてられる...

ダイアルAを回せ (KAWADE MYSTERY)

ダイアルAを回せ (KAWADE MYSTERY)

犯罪小説のショートショート。有名な作家だけどなんかイマイチだったよ。


どちらかというと哲学的なテーマに対して教授がお題を出し、学生が答え、最後に教授がまとめる。立ち読みしたときはおもしろそうだったのだが、学生の答えがどれも微妙すぎる。


時制の違う4人の人生が並行して描かれる。4人ともどこか狂ってる。この4人の時制が一致したとき(ある人は数ヶ月、ある人は数十年が経過する)つぎつぎと邂逅し、より大きな狂気に発展して行く。ジャンル的には奥田英朗のような群像物と言えなくもないがアブノーマルっぷりがすごい。いちばん気の毒な人がいちばんのワルだったりする。


統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

統計数字を疑う なぜ実感とズレるのか? (光文社新書)

これは面白かったなあ。結局、統計数字なんか縦軸と横軸を都合良く取ればどうとでも操作できるので、実感と合わなければまずは疑うべし。なかでも怪しいのが「平均」「急増」「経済効果」「予測」。


古本屋のワゴンで300円で買ったけっこう厚い本。タイトルの「吹雪の山荘」は「南海の孤島」とともにミステリーのジャンルを表わすターム。どちらも警察が来られない、犯人はこの中にいる。本書は著名なミステリー作家のリレー小説。だいたいリレー小説はうまく行ったためしがないのだが、とりあえず論理は破綻しなかった。でも面白くない。いいんだ、300円だから