師走の風景。
テラウラヤマシス
古本屋に大量に並んだ水嶋とゲゲゲ
書籍や音楽も含めて広い意味でのコンテンツビジネスにとって、ますます厳しい時代が来る。いくらコピーしても劣化しない情報のデジタル化と、コンテンツホルダーが規制しきれないインターネットという情報交換の場によって、勝者なき戦争に突入したのである。楽曲も売れない、本も売れない、映画も人が入らない。もちろん短期的に見れば消費者が勝者だろう。だが、製品を作り出すのが消費者自身でない限り、消費者だけが勝者のビジネスなどあり得ない。どこかで破綻が来る。いや、もう来ているのかもしれない。こんなことを続けていると我々は手間をかけた良質のコンテンツに触れることなどできなくなる。だがもう後戻りはできない。パンドラの筺は開いてしまったのだ。
もちろん生産者側にも責任はある。昨日のレコード大賞、事前の予想としてゑ臭煎ならこの賞は完全に死んだ。秋葉ならまだ見所はある、賞の権威を守ろうとする良心がどこかに残っていたと多くの人は思って結果に注目していたのではないか。結果はご覧のとおり。TBSは自爆した。私の女房が「レコード大賞は生物係でしょ」と、とんでもない正論を。おお、秋葉を通り越してそっちに行っちゃう? うん、それもいいよ。
歩腐裸社も結果的には水嶋に賞をあげて大成功。ビジネス的には勝ちだ。だが、賞の権威をどん底まで落としてしまった。該当者なしを連発する角川ホラー大賞の根性などないだろう。
それならこれからのコンテンツビジネスはどうすればいいか。自分の好きなタレント、作家、ミュージシャンにどうやって活動してもらうか。どうやればこれからもハートに突き刺さる活動なり作品を送り出してもらえるか。もうこれしかないでしょ。