昭和歌謡大全集

きょう紹介するのは小比類巻かほるだ。覚えているか? 今回はいままでと違って、私と同年代の人に昔を懐かしんでもらうより、20代の人に聞いてもらいたいと思った。そもそも私のブログの読者に20代はいるのか?
彼女のヒット曲「Hold On Me」、まずはPVから見てくれ。1コーラスで十分だぞ。
     
いまから25年も前だから映像のチープさはしかたない。教会でPVの撮影なんかしていいのだろうか。せめて十字架を映写した体育館のが良くなかったか?*1では、いま聞いたPVの歌声を頭に入れながらライブを見て欲しい。だいたい、PVを見たとき「お、なかなかいいじゃん」と思ってもライブを見るとがっかりすることが多いだろう。いろいろな音響効果で加工した歌声とライブでの生歌。しかもこれはただのライブではない。1987年にNHK紅白歌合戦に初出場したときのものだ。浜○あゆみやE○Tでも紅白では音を外したり声がかすれたり散々だよね。
     
どう? むしろPVよりこっちのがいいでしょう。Aパートでちょっと声が上ずったり、歌詞をまちがえそうになったのはご愛敬だ。「本当のあなたでいて」を2番の「いまのままのあなたでいて」と歌いそうになりあわてて訂正したので「咽頭のあなたでいて」に聞こえる。だが、この人の歌のうまさはハンパでなかった。サビの部分での声の伸び、高音部での声の艶(つや)、叫んでいるようでいて声楽的に外してない。楽しそうに歌っている表情。なにかこっちの心が震えるものがないか。後ろでダンサーが踊っているわけでもなく、シンプルな衣装にバンド。それでも歌声が耳に心地よく、カメラが寄って顔がアップになっても表情が清々しく、引いてロングになっても動作が自然で目に美しい。これが歌によるエンターテイメントなのだと思う。激しいダンスを入れて、音声は乱れまくりか、それを避けるために別取りの音源。それを頭ごなしに否定するつもりはないが、A○EXやジ○ニーズが捨てたもの、あるいは選択しなかったものがここにある。
なお、小比類巻かほるはいまでも現役のミュージシャンで、もう40才を過ぎているがいまでも美しい。いまの歌声はここで聴ける*2。いきなり曲が流れるので注意。公式サイトはここ*3。残念ながらファンクラブに入らないとお知らせくらいしか見られない。さらに無料で見られる公式ブログがこれ*4。ふつう芸能人のブログだと「きょうのランチはパスタです〜」とか「こんな素敵なキャンドルを見つけました〜」とか書いてあるだろう。この人のアメブロはお知らせしか書いてない。この人の肉声にアクセスするには年間5000円を払ってファンクラブに入る以外に方法がないのだ。小松彩夏もVIP会員を増やすにはここまで徹底せよ