テレビに「報道」を名乗る資格なし

以前にこんな記事を書いた*1。例のビデオがテレビ局に持ち込まれても放送はしなかっただろうというものだ。同じような記事があったよ*2

  田原:(中略)最近、僕は既存のメディアが終ったなと思いました。

     尖閣諸島沖で海上保安庁の巡視船と中国の漁船が衝突しましたね。

     日本政府は動画を公開しないと決めた。でも、海上保安庁の保安官がそれを流した。

     どこで流したか? YouTubeで流したんです。

     これまでならばテレビですよ。でも、テレビではどこも流せない。

   (中略)

  大谷:もし、この海上保安官がビデオをテレビ局に持ち込んでいたとしたら、

     テレビ局はどのような対応を取っていたと思われますか?

  田原:まず、映像はYouTubeで流れました。その情報を一番早く流したのはなんとNHKです。

     一番大胆だったのが、臆病だったはずのNHKなんですよ。

     他の民放は「NHKが流したんだから……」と放送に踏み切った。

     これこそ、テレビが駄目になった証拠です。

どうだ、この討論会が行なわれたのが11月30日。それより1ヶ月近く前に私は記事にしていたのだぞ。それもわかりやすい物語形式で*3。誰でも考えつくか。
だが、よく考えてみよう。これは当たり前のことなのだ。テレビ放送は総務省の免許で行なわれている。よって、政府には逆らえないのだ。また広告収入によって成り立っているテレビ局はスポンサーつまり企業に逆らえない。その企業の顧客である視聴者に逆らえない。その視聴者が支持する人気タレントを抱える芸能事務所に逆らえない。要するにテレビ局は誰にも逆らえないのだ。だからいったん弱みを見せると、こいつは攻撃しても政府も企業も視聴者も反対しないとわかると、ぜんぶの局が徹底的に叩く。それがテレビなのだよ。
あと、テレビドラマはもちろんなのだが、映画もなんとかして欲しい。人気タレントの使い回しがひどすぎる。先日、この映画を見に行ったのよ。
    

インシテミル (文春文庫)

インシテミル (文春文庫)

好きな作家で、原作は読んでいたが内容はすっかり忘れてしまったのでちょうど良い。ちょっと狂った石原さとみはなかなか良かった。彼女にとっては新境地だったのではないだろうか。だが主役の藤原○也、数ヶ月前に見た「カ○ジ」とまったく同じ演技なんだよ。綾瀬はるかもかわいいのだが、劇中の登場人物ではなくて、あくまでも綾瀬はるかなんだよね。ホリプロの何十周年かの記念作品とかでしかたないのだろうが、なんか、すげえ損した気分だったよ