- 作者: 雫井脩介
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2010/07/29
- メディア: 単行本
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- 作者: 折原一
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2010/04/10
- メディア: 単行本
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- 作者: 蒼井上鷹
- 出版社/メーカー: 東京創元社
- 発売日: 2010/02/28
- メディア: 文庫
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- 作者: 近藤史恵
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2010/03
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- 作者: 宮部みゆき
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2010/05/14
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・可もなく不可もなく、欲や上昇志向の無い主人公
・個性的な脇役と、その脇役と主人公の間で繰り広げられる軽妙でしゃれた会話
・落としどころの見えない迷走する物語
・脈絡が無さそうに見えたエピソードがすべて伏線になっていてラストで一気に畳まれる
物語の構造を読者に見せる前、伏線をばらまいている中盤までをいかに飽きさせないか、そこを主人公や脇役の魅力でグイグイ引っ張れるかが作者の力量なわけだ。だから誰にでも書けるものではない。写真館だった古い家に引っ越してきたサラリーマン一家。父母に、主人公の高校生と小学生の兄弟。だがこの兄弟の間にいた女の子は幼くして病死し、それが明るく暮らす一家の心にどこか暗い影を落としている。ひょんなことから心霊写真の謎解きを頼まれた主人公が、その写真が撮られた背景を調べるうちにそこに込められた人々の思い、愛情や悔恨を解き明かしていく連作集。連作といってもそれぞれが短めの長編小説くらいあってそれが4話。だからこの本は5cmくらいあるんだよ。いろいろな出来事で身につけたノウハウ、それぞれクセがあるがいざとなると頼りになる友人、彼自身の成長、これによって最終話は自分の家族の問題に向き合っていく。最後は泣けるぞ。