コムサ一族の陰謀

あれから2年になろうとしている*1。私がコムサ一族の人類皆殺し計画を探知してからだ。先週末、会社の帰りに映画を観ようと錦糸町に行った。そう、私がコムサちゃんを発見したのがここのコムサだ。あいかわらず邪悪な禍々しい負のオーラを発散している。私でなければここまで近づくことはできないだろう*2。けっこう人がいるが、私は自分の指名を果たさなければならない。日に日に進化しているコムサちゃん。総攻撃の日はいつだ? 携帯電話型の分析機でコムサちゃんを観察する。うう、やはり目にはレーザー光線射出機が埋め込まれている。以前に見たときより強力なものになっているぞ。古い型は口から火炎を放射するメカだったが、2010年型は毒ガスに変わっているようだ。幸い、自走式のメカが未完成のようだ。これなら近づかなければ危険はない。だが、この手首の関節が気になる。もう少し近づいて...

  「かわいいですか?」

いきなり声をかけられる。振り向くとにこやかに笑う店員が! こ、こいつもアンドロイドか。しまった、コムサちゃんは人類を欺くダミー、すでにここまで人間そっくりのロボットを完成させていたのか。だがどうみても人間。それとも脳に制御チップを埋め込まれ、コムサちゃんの命令どおりに動くコムサ一族の傀儡か? 危険だ。すぐにこの店員に蹴りを入れてここから脱出するのだ。だが、これがふつうの人間の店員だったらどうする? 私は、私は、

  マネキンの写真を接写する怪しい少女愛好家だ

命の危険はないが、これはこれでヤバい。どっちにころんでも私は窮地に立たされているのに変わりはない。「怪しい」という点は否定しない。人類の未来のために怪しい人の汚名を甘んじて受けよう。だが、少女愛好家と思われたくない。だって、私は、

  美少女愛好家だ*3

まずいぞ、まずいぞ。いずれにしても撤収だ。これ以上は危険だ。すでに危険なのだが。

  あ...あ、はい...いえ、まあ...

私は錦糸町駅までの撤退を余儀なくされた。あ、映画を観るのを忘れた

*1:http://d.hatena.ne.jp/M14/20080725

*2:おまえが同類だからな

*3:似たようなもんだろう