北川景子「大女優への道」アメトークレポ

スタジオに入る北川景子

客先は大歓声。

だけど...

あとはいるだけ...○| ̄L...この番組っておもしろい? 芸人が楽屋ネタを話しているだけなんだが。それを言ったらいまのバラエティ番組なんかほとんどそうか。
本屋に行けば北川景子が表紙の雑誌がずらっと並んでいる。この1、2週間のテレビ出演たるや恐ろしいほど。映画のPRのために雑誌やテレビ局に売り込んだ事務所と配給会社の力だ。うれしいさ、北川景子がメジャーになって。うれしいとも、テレビで北川景子が見られて。それでも私はこう問いかけざるを得ない。

  マスメディアはこれでいいのか?

映画の宣伝のために出版社に売り込む。表紙と本人のインタビュー+映画のPRのセット。出演料はタダか格安。テレビ番組もしかり。出版社やテレビ局はタダか格安で人気女優が使えて発行部数を伸ばせる、視聴率が稼げる。映画の配給元は効果的なPRができて観客動員数を伸ばせる。ビジネスモデルとしてはまさに「Win-Winの関係」、理想的な形だ。だが、ここでのWinとは双方が経費を削減できたことだけである。
私が問題だと言っているのは、出版社やテレビ局と、タレント。そのどちらも良い出版物や良いテレビ番組を作ることにコミットしてないことである。雑誌の広告やテレビ番組の間に流れるCMだけでなく、コンテンツそのものに宣伝が割り込んできているのである。とくに昨今のバラエティ番組はひどい。椎名誠が編集長をつとめていた書評誌「本の雑誌」は、自由な批評ができるようにと創刊から10年以上、出版社から広告を取らなかった。なにもそんなすごい例を出すまでもなく、楽屋オチと宣伝媒体と化した現在のバラエティ番組の行き着く先は容易に想像ができる。いや、もう行き着いているのか。
そんなバラエティ番組だからこそ、北川景子は大いに利用すればよい。そして彼女自身は一歩ずつ確実に大女優への道を歩んで欲しいものである。