沢井美優「ようこそ! うさぎちゃん−ローマ・カルタゴ編」(前編)

さあ、来たぞ、私のブログの名物企画*1が2年ぶりに登場だ*2。しかも、大井川町とか一色町のような田舎町ではなくて*3、一気に海外に飛び出すスケールの大きさ。しかも入場料とDVDを合わせて3,000円の投資。ちなみに今年に入ってからの私の投資額だが、

  1.華子様  ・・・メソドルのDVDボックス、映画5回、映画のDVD 2万数千円

  2.小松彩夏 ・・・写真集 3,150円*4

  3.沢井美優 ・・・ローマ・カルタゴ展、DVD 3,000円*5

  4.北川景子 ・・・真夏のオリオン 1,200円(レイトショー)

  5.泉里香  ・・・Ray 650円*6

  6.あさみん ・・・0円

  6.安座間美優・・・0円

華子様を別にすると、投資額とブログの文字数が反比例しているが、いいのだ。

  時は金なり

なんだかわからないが、思い起こせば去年の上半期はフランス語とアミチエ、私のブログでもっともよく取り上げたのは沢井美優だったのだよね*7
この「チェニジア世界遺産 古代ローマカルタゴ展」だが、公式サイト*8を見るといろいろイベントがあるんだね *9沢井美優が出るのは関東の地上波ではやらないテレビ番組と、岡山の会場でのイベントだけだ。入場券を見ると主催が「テレビ朝日 東映 BS朝日」とある。DVDのパッケージを見ると「制作著作 KSB瀬戸内海放送  制作協力 東映」とある。つまり、沢井美優は主催者側の関係者ではなく、KSBの関係者。もちろん、沢井美優の番組は公式サイトで紹介はされているのだが*10、主催者の近くにいないわけだ。するとイベントが岡山だけなのもわかる。もちろん、主催者に入っている東映セーラームーンつながりで沢井美優を指名した可能性もなくはないが、それは極めて薄い。東映がそれほど沢井美優に思い入れがあるなら5年間も沢井美優を放置しておかないだろう。
さて、本題に入る。今回、沢井美優が行くローマ・カルタゴだが*11、ローマは知っているがカルタゴってどこよ? カルはわかるがタゴがわからん*12。展示会場で売っているカタログを買えばよかったのだが2000円もするんだよ。しかたないので、入場券の裏に書いてある解説を読む*13カルタゴは紀元前900年あたりに興った国で、地中海を挟んでローマと覇権を争った当時の近代国家だったらしい。紀元前140年くらいに度重なるローマとの戦いに敗れる。カルタゴを恐れたローマは徹底的にカルタゴを破壊する。その後、ローマの植民市になって紀元900年くらいまで栄える。このときのローマの破壊が半端でなかったので、当時の出土品がなかなか出てこなかったと会場のどこかに書いてあった。
あのね、私はテキトーに書いてるから突っ込まないでね。私は大学入試の社会は日本史で受けたんだから。かといって、日本史だってよく覚えてないんだけど。
東京の会場は東京駅の大丸の10階、宝飾品売り場の一角にある大丸ミュージアム。メガネ売場や呉服売場と比べたらそれほど広くないのがわかるだろう。なんだよこれ。一瞬で見終わっちゃうんじゃないのと思いながら1,000円を払って中に入る。中が迷路状になっていて総延長はかなり長い。なんでこんな狭い会場でこんなことができるかと言うと、一つ一つが小さい。おそらくいちばん奥に飾ってあるこの展示会の目玉のモザイクの壁以外は、ぜんぶ手持ちで家まで持って帰れそうだ。手のひらに収まる物も少なくない。説明パネルの右上に番号が振ってあるが、100番まではそんな感じ。100番から彫刻編。ほとんどが彫像の頭部だけなので、これもなんとか持って帰れそうだ*14。いちばん奥の空間、140番から公式サイトにも写真が出ているモザイクになる。近くで見ると1cm四方の色のタイルを組み合わせて絵画を表現してある。多岐川家のような大金持ちの家の壁や、公衆浴場の壁に作られたそうだ。風呂屋の壁がタイルの絵。日本の銭湯と同じだね。それが160番まで。出口の付近にお土産物コーナーがあり、沢井美優のDVDを売ってたよ。2枚しか置いてなくて、売れたら補給はするのだろうが、てっきに平積みになっているかと思ったので意外。主催者側もそんなに売れるとは思ってないのだろうな。
肝心の展示品だが、そもそも興味が無いしまったく期待しないで行ったのだが、なかなか良かったよ。これがツタンカーメン展とかだと金銀がふんだんに使われたまばゆいばかりの装飾品ばかりなのだが*15、100番までは装飾品もあるが、石碑とか埋葬品が多い。内田樹が「人間は死者をイメージすることができる唯一の動物だ」と書いていた。べつに霊が見えるということではなくて、死んで燃やしてしまったらなにも残らない死者に対して、死んだ後もその存在を想うことができる。「生」という「有」の対極にあるのは「無」という「死」であるはずなのに、死を無と考えずに、むしろ有(生)と無の中間段階に死を捉えているのが人間だ。葬儀を行なう、ただ埋めたり燃やすのではなくその集団で決められた手続きに則って埋葬をする、埋葬後も弔いの儀式を定期的に行なう。これらを行なわないと人間は「正しく死んでくれない=無にならない」とわかっている。こういうイマジネーションを民族によって違いはあれど、全人類共通の感覚として持っているのがすごい。
紀元前400年とか500年って、日本は何をしていたころなのだろう。だがさすがローマ・カルタゴ、小さな彫像なんかでも日本の埴輪や土偶と比べて恐ろしく写実的だ。現代の美術品としてもそのまま通用するクオリティ。やはりこの時代のヨーロッパの文化は日本だと鎌倉時代あたりではないだろうか、ちょうど1000年くらい進んでいる。ただ、それが死者といっしょに埋めるものだったり、顔や文字を刻んだ石碑だったり、幼児の墓から出てきた土器のほ乳瓶には拙い絵で母親の顔が描いてあったり、その作品に込めた人々の思いは、日本の埴輪と変わるものではない。これを見た後でいちばん奥に飾ってあるモザイクのタイルを見ると、これって富裕層とか支配階級の物だよねって、若干興ざめをしたりして。まあ、きれいはきれいだったんだけど。
と、2500年以上も前に人々に思いをはせて展示場を後にした私であった。なかなかいいレポじゃないか*16
(つづく)

*1:去年はやんなかったじゃん

*2:認めたね

*3:失礼だろう

*4:一気に下がった

*5:消費税分負けた

*6:さらに下がった

*7:http://d.hatena.ne.jp/M14/archive/200807

*8:http://www.karutago-roma.jp/top.html

*9:http://www.karutago-roma.jp/news/index.html

*10:http://www.bs-asahi.co.jp/carthage/

*11:そこからしてまちがっているぞ

*12:じゃあ、カルってなんだよ

*13:ショボっ!

*14:持って帰れるか帰れないかで分類するのはよせ

*15:行ったことないからよく知らないが

*16:沢井美優はどうしたの