高丸エフェクトは健在だった(前編)

メソドルのDVDボックスが届いたよ。本編12話と特典映像とメーキングが付いてDVDが6枚。華子様のご出演のシーンをぜんぶ足しても15分くらいなんだけど、動く華子様、お洋服を着ている華子様が見られる貴重な映像だ。私はこれが届いたらすぐに確かめたいことがあった。
第4話は、最終話と並んで華子様のご出演時間が長い。浜千咲ファンのact5、北川景子ファンのact8、小松彩夏ファンのact11などに匹敵する*1、華子様ファンにとっては前半の重要な回なのだ。だが、この第4話を見ていて気になったことがある。

  変な効果音が多い

効果音には2種類あるでしょ。正式な名称は知らないのだが、国文法で言えば擬声語にあたるやつと、擬態語にあたるやつ。たとえば、服を脱いだときに「バサッ!」って音が入るのは、現実にそういう音がするのだが、それをもっと大きくクリアな音で入れる効果音。もう一つがズッコケるシーンで「ビヨヨヨ〜ン!」と入るやつ。そんな音は存在しないが、登場人物の心象風景や場面のイメージを表わす音。この後者が第4話はやたら多いのだよ。そもそも効果音って、視聴者が効果音を意識したら失敗なんだよね。映像や役者のセリフに自然と馴染んで、けっして前景に出てきてはいけない。ところが第4話、せっかく華子様が長時間に渡ってご出演なさった回なのに、効果音がウザいウザい。これほど場違いな効果音をしつこいほど多用する監督を、私は一人しか知らない。まさか、まさか、そんなことが。さっそく第4話のエンドロールを見てみた。

  演出 高丸雅隆

やっぱりあいつだ。高丸だ!おまえはこの5年間、なにをやってたのだ。

  なっかりだわ、監督としてちっとも成長してないじゃない

むしろ、セーラームーンのときより効果音がくどく、さらに映像から浮いてしまっている。おまえはこの5年間でさらに磨きをかけたのか。べつに止めはしないが、別の番組でやってくれよ。せっかく大枚をはたいて買ったDVDなので紹介しよう。その前に、この場面を紹介するにはメソドルの大まかなストーリーを書いておこう。しかし、この番組のレポを初回から最終回までの12回もやっておきながら、どんな話か一度も書かなかったよ。ここを読まなくても高丸エフェクトの検証には差し支えないから、ヒマでヒマで困っている人以外は読み飛ばしてね。

АКВ大・中・小の3人はアイドルになりたいのだが、オーディションに落ちまくってあきらめ状態。ある出来事から中と小が謎の組織に命を狙われることになった。その彼女たちが出会ったのが零細芸能事務所の女社長。社長はこの3人を男装させて男性ユニットをしてデビューさせることにした。男装すれば殺し屋にも気づかれないし、なんとかしてアイドルになりたい。かくして3人は事務所の2階に下宿し、人目に触れるときはつねに男装することになった。そこに、主役であるАКВ中に心をひかれている大手音楽事務所のイケメン専務(♂)が出てくる。当然、АКВ中を男と思っているので、自分は男なのに男を好きになってどうすると悩む。またАКВ小に一目ぼれしてしまったのが、カリスマ歌姫である華子様。АКВ小は女性に言い寄られて気持ち悪いのだが、華子様の事務所は、この3人が所属する事務所の親会社。機嫌を損ねると、女社長のキツい折檻が待っているので無碍にもできない。 この3人がアイドルになるまでがこのドラマのメインストリーム。そこに殺し屋の追跡、АКВ中と専務、АКВ小と華子様がサイドストーリーになっている。АКВ中と専務は中盤あたりで結論が出てしまう。АКВ小と華子様は10話あたりでАКВ小が華子様の一途さに心を動かされる。だがАКВ小が女であることがわかったら華子様はどうするか、最終回のラスト5分まで引っ張り最後は意外な結末になる。

まるでセーラームーンの亀吉とまことのように、番組が終わったとき主役以上に印象に残るという華子様はなかなかおいしい役なのだ。
どうだ、このあらすじを読むとちょっと興味を引かれただろう。だが、私が読者の興味を引くように書いたからだよ。実際はグダグダのドラマで、華子様が出なかったら、いや華子様が出ていても毎回、寛容と忍耐なくしては見られないドラマだった。と、ここで力尽きて、つづきはまた明日
(つづく)

*1:わざと飛ばしたよね