緑内障への道(第二回)

第一回のあらすじ。

  ヴィーナスが遂に戦士の力に目覚め妖魔を倒すことに成功。

  そして手術を受ける決心をする。

  仲間の戦士は手術の成功を信じてパーティを計画。

  美奈子は笑顔で手術前の検査に向かう・・・*1

ということで土曜日にまた眼科に行ってきたよ。予約が10時半なんで、今週もアミチエが聞けないじゃんか。最初はいつもの眼圧の検査。目に風を吹き付けるやつね。先週、先生に「ドライアイですね」って言われたんだけど、こんなことされたら目も乾くわい。その後がきょうのメインイベントの「視野検査」。先に説明をしておくと緑内障っていうのは視野の中で見えない部分が出てくるのよ。で、ほっておくとそれがどんどん広がって最後は失明する恐ろしい病気。ただ、少しくらい見えないところがあっても、視線をわずかに動かせば見えるし、左目にそのような部位があっても、右目で見てるので、本人は視野が欠損していることに気づかない。つまり、かなり病気が進行しないと自覚症状がないわけだ。よい子のみんなも健康診断で「視神経乳頭陥凹拡大」って出たら目医者さんに行こう*2
けっこうでかい機械があって、片目ずつ中を覗く。中央に表示されている緑色の十字マークに視線を固定する。その状態で、いろんなところに赤い点が現われるので、見えたら手元のボタンを押す。看護師さんが

  やり方はわかりましたね。じゃあ、片目ずつ5分間です

5分間!そりゃ長いだろ。案の定、1分で集中力が途切れたよ。それに赤い点の小さいこと。もう幻覚なのか点が出てるのかわからなくなる。だが、点が表示される間隔からして、どう考えても点が表示されている時間なのにどこにも見えないことがある。なんとなく下の方がヤバイ。やっぱ病気なのか、見えなくなっているのか。気持ちが折れるとよけいに集中力がなくなってボタンを押せないことが多くなる。うう・・・

  これから瞳孔を開くための薬をさしますよ。

  4、5時間はまぶしくて見えにくくなりますから車の運転とかしないでくださいね

変なものさすなよ。なんだよ瞳孔が開くって。この薬を使って死体ごっこをやるとよりリアルってか。これを15分間隔に2回。しまった、ラジオを持ってくればアミチエを聞けたな。その後、診察室に呼ばれて先生の診断。さっきの視野検査の結果を見せられる。やっぱ上と下に見えてない部分があるそうだ。ただ、この検査は集中力が途切れたり、途中で寝ちゃう人もいるので1回ではなかなか正確な結果が取れないとのこと。これ以上、広がらなければ治療は必要ないので、3か月後にもう一度検査をしましょうとのことだった。ぬうう、1回目に続いて2回目もわかったようなわからんような結果を。また1月に来ることになって、窓口でお金を払う。「しばらく眩しいですから気をつけてくださいね」って。だいじょうぶだよ、なんともないよ。診療所から外に出た。

  どおおおお

ここはハワイか*3。世界が光にあふれている。てか、まぶしくて2mくらい前しか見えないぞ。とくに白はヤバイ。薄汚れた本八幡の街*4のいたるところで白が輝いている。木造モルタル2階建てのボロい家でも、壁が白だとサルボーの絵に出てくる地中海を見下ろす家のようだ。横断歩道の白い線が発光している。しかも、輪郭線にはオレンジとか青のスペクトルが見える。いつも渋滞の国道14号線だが、この道をまっすぐ行けば白い砂浜に出られるようだ*5。「カリフォルニアドリーミング」とか「渚のバルコニー」を自然と口ずさむ*6。家までの10分間、けっこう命がけだったよ。って、こんなにおちゃらけてていいのか。日本全国、「視神経乳頭陥凹拡大」って診断された人の中でいちばんバカなのはまちがいなく私だな

*1:CBC公式より。テキトーなあらすじだな

*2:あいかわらず軽いな

*3:行ったことないけど、たぶん

*4:自分が住んでる街なのにそこまで言うなよ

*5:そのまま行けば房総半島に出るからまちがいではないが

*6:バカ