セーラームーンで中国語(act2)

きょうのセンテンスはここね。

  月野同學 放開我ロ巴 這様就(そうだ、月野さん。私を戦士にして そうすれば)

  不行!我不會放手的(だめだよ いやなのに変身しちゃだめだよ)

  月野同學(月野さん)

  没問題的、絶不會掉下去的(だいじょうぶ、なんとかするから)

  不是討厭(いやじゃないから)

  呀?(え?)

  我想和月野同學一起戰鬥(わたし月野さんと一緒に戦いたい)

  小亜美(亜美ちゃん)

  亜美、接着(亜美ちゃん、受け取って)

  水星力量!(マーキュリーパワー)

このシーン、アニメの「セーラームーンS」の一シーンを思い出すよ。セーラーウラヌスセーラー戦士になったときの回想シーンなんだけど、先にセーラー戦士として覚醒していたセーラーネプチューンがピンチになる。それを見ていたウラヌスの中の人(名前を忘れちゃった)の目の前に変身アイテムが現われる。それをつかもうとする中の人。するとネプチューンが「だめ!それに触れたら二度と元の生活*1には戻れないのよ!」と引き留める。私はアニメ版だって好きなんだよ。うさぎの「嫌なのに変身しちゃだめだよ」はネプチューンより軽いけど、まあそういうことだ。変身するということは戦いに身を投じることであり、戦い続けることをコミットすることだ。
そう考えると、最後から2行目の「亜美、接着」は「亜美ちゃん、これを付けて」という意味だと思うが、ここは「受け取って」にして欲しかった。亜美がルナから受け取る物はブレスレッドだけではない。いまからセーラー戦士として生きていくことの責任や自分の生活が一変することの覚悟を受け取っているのだ。ブレスレッドはその儀式のためのアイテムに過ぎない。
あとはもうわかんなすぎてネタにならないんだよね。1行目の「放開我」は「私を戦士にして」の中国語訳なんだけど「私の力を開放して」という意味かな。セーラームーンの世界観からするとむしろこっちのが正しい。亜美にはもともとセーラー戦士としての力とか技量が備わっている。だからブレスレッドを受け取っただけで変身の呪文も技の使い方も知ってるわけだ。だから戦士になるんじゃなくて、封印を解くわけだね。だが、この時点の亜美にはそんな知識はないから、学校でのうさぎとの会話を考えると「開放して」という言葉が出るはずはないんだ。
だが、この海賊版DVDが作られたのは日本ではない。日本では「戦士にして」はフィクションの世界でしかないが、そうでない国もある。そこまで考えると、ある種の感慨さえ浮かぶ。日本が世界を席巻するコミックやアニメ大国になれたのは平和だからなんだよね*2

*1:「生活」じゃなかったと思うが忘れた

*2:そうまとめるか