検証・これが実写版の台本だ!−act8(その6)

act8もきょうが最終回。結局、私が好きだった回はすべて台本を読むことができたよ。act8、act16、act23、act34、act41、act45。ほんとうに幸運だった。では、act8とact23はいつもどおり名古屋市セラムン記念館の蔵書にしよう。そうだ、隠し場所に困っている華子様Tシャツも関係者の関係者ということで名古屋に送ってセラムン記念館の展示物にしよう。
最後に紹介するのは放送でカットされたたった2行。撮影はしたが尺の関係でカットされたのか、それともうさぎのこの一言があるとレイとまことの喧嘩があまりにも生々しくなりすぎるのでカットされたのか。「やめてってばあ」って、おまえだろ!原因は。だが、この二人の衝突はact7のラストですでに暗示されていたのでいいのだ。そういう運命の二人なのだ。うさぎと亜美の妹に対して、同じお姉さんモードでありながら異なるキャラクターのレイとまこと。うまく行くはずがない。この二人の距離が縮まるにはそれなりのイベントが必要なのだ。レイの複雑な家庭環境を視聴者に見せる回に、まことをぶつけるシリーズ構成の巧みさ。これはやられたね。
それにしても初期の回では、うさぎはトラブルメーカーだ。それもコメディにありがちな愛らしいトラブルメーカーではなく、端的に言うと「うざい奴」。本人に自覚がないからよけいに始末が悪い。だが良くしたもので、亜美・レイ・まことの3人は妙に枯れているというか人生を達観していて、うさぎの困ったちゃんぶりを許容するだけの度量がある。もうact2でこの番組に命を捧げる決心が付いた私でさえイライラしたので、月野うさぎが聖母のような扱いだったアニメファンはたまらなかっただろう。
だが違うのだ。べつに亜美・レイ・まことは人間ができているのではなくて、うさぎのような困った友だちさえいなかったのだ。だから、うさぎの暴走ぶりにため息をつきながらも、それを楽しんでいる様子さえある。彼女たちのこの微妙な距離感が実写版に深みとリアリティを与えている。act8を境にして、まことはおとぼけキャラの色が濃くなって、レイと差別化が図られる。この後の3人のカップリングって、亜美−レイ(act9)、うさぎ−レイ(act10)、うさぎ−まこと(act11)、うさぎ−美奈子(act12)、レイ−亜美(act16)、レイ−美奈子(act17、18)・・・つまり、レイとまことのカップリングってなかったんじゃないか。で、レイとまことのコンビが活躍するのがact28。ダークキングダムの森をぐるぐる彷徨う亜美とうさぎ。この流浪は亜美とうさぎの心の揺らぎでもある。それに対して頼もしいお姉さんのレイとまことはランデブー地点をひたすら探し続ける。円と直線、迷いと確信。この対象形が美しい。
ところできょうは小池里奈ちゃんの誕生日だそうです。里奈ちゃんの15才になっての抱負。

  ☆元気と笑顔を忘れず

  ☆自分に厳しく

  ☆沢山の挑戦

  ☆前向きな姿勢

すべて真逆の人生を歩んでいる私...○| ̄L...こういう大人にはきっとならない里奈ちゃんに乾杯!