北川景子「大女優への道」

モップガール最終回「凜ちゃんをもっと出せ」の巻(後編)
その昔、パソコンの黎明期のころアドベンチャーゲームというのが流行った。まだ人や物が3次元でくるくる回らなかったころだ。RPGから戦闘の要素を除いたものだと思えばいい。プレイヤーは物語の人物の一人となって何らかの目的を与えられる。町の中や建物の中を歩き回り、途中で出てくる人と会話をしたり、品物を拾って自分が次に行くべき場所や、先に進むためにしなければならないことのヒントを得る。途中途中で歩く道や行動の選択肢があり、どれを選ぶかで無数の進路がある。まちがった選択をするとバッドエンドとなりGAMEOVER。
主人公の桃子(北川景子)が時間を逆上り亡くなった人を救うために奔走するのだが、このドラマのテーマはここに無い。殺人を阻止して被害者を助けてハッピーエンドという回は第8話と最終話くらいではないだろうか。桃子がなにも事情を知らずに被害者が殺されてバッドエンドとなったゲームを、桃子はリセット地点に戻ってやり直す。すると最初のゲームでは見えなかった別のストーリーが見えてくる。被害者を取り巻く人間関係だったり被害者も相当な悪だったりと。そして被害者が殺されるX地点に到達して被害者が死なないという別の選択をすることによって1回目とは別のゴールに向かって物語は収束を始める。視聴者がそこで見る終末がハッピーエンドとは限らない。いや、ほろ苦いバッドエンドのことのが多い。無理なのだ。ハッピーエンドでGAMEOVERにするのは当日の朝ではなくてもっと手前まで戻らなければならない。場合によっては被害者や犯人が生まれたときまで。桃子が戻れるリセット地点では足りないのだ。それが人生である。
最終回、前回で伏線が出てきた大友(谷原章介)と院長の関係から、大友は自分と桃子の不思議な因縁に気づく。そこから一気に大友の死んだ彼女と桃子の関係まで明らかになるのかと思ったら伏線のまま終了。これは第2シーズンのために残したの?最後の最後で北川景子の最終兵器、伝家の宝刀の「爆泣」*1。でも本当に上手になったね。今回はぎりぎりのところでセーフ。この泣き顔を見ると、俳優は自分の未熟な演技を見られたくないという意味でデビュー作を封印したいのかもしれん。北川景子、楽しい3ヶ月をありがとう。なにより北川景子を支えてくれた豪華なゲストキャラにありがとう。結局、私のレポを読んでもモップガールはどんな話かわからなかっただろうなあ。それでもこれを読んで番組を見ようと思った人が一人でもいたらブロガー冥利に尽きる*2

     モップガール最終話まとめ

     おはなし  ★★★

     おバカ度  ★★★

     景子変顔  ★★☆

     コスプレ  ★★☆

     パツキン  ★★★

     レオチラ  ☆☆☆

ところで死化粧師の主人公とベッドインしたと思ったらあっけなく交通事故で死んじゃった主人公の彼女を助けてくれんかのう

*1:「爆笑」という言葉があるんだから「爆泣」があってもいいじゃないか

*2:いねえよ