act44の台本検証もいよいよ最終回。この回もサプライズが無かったので盛り上がりに欠けたな。台本を見ていただくと、ゾイサイトが逝くシーンの盛り上げ方が台本と放送ではまったく違うのがわかるだろう。マスターへの義のためにプリンセスを殺そうとし、マスターへの義のためにプリンセスを守ったゾイサイト。このシーンは良かったな。すぐにBOOKOFFへ行って「別れの曲」が入ってる「ショパン・ヒット曲集」*1を買ってしまったよ。500円だった。しょこたんのアニソン集DVD付きが2,000円。時代を超えたショパンの名曲集が500円。これでいいのか*2。
台本の方は、その名シーンのあとでガキが出てきてすべてをぶち壊す。ありがとう、鈴村監督。ありがとう、白倉P、丸山P。あそこでエンディングにしてくれてありがとう。人ルナも「大変なの」って、空気を読めよ。こっちのが大変だったんだから。
美奈子を病院に連れて行くまこと。なんだか既視感があるぞ。そうかact21でまことは亜美を病院に運んでいるな。君は保健委員か。ところで、ゾイサイトの最期を別の面から味わえるのが、ゾイサイト役の遠藤嘉人氏のサイトだ。実写版セーラームーンを役者の側から見た唯一のレポであり、実写版を研究する上で貴重な資料となっている*3。まだ見たことがない人は、メニューの「WORK」に入り「東映「実写版セーラームーン」四天王役>>現場レポ」を読んでみよう。act44のこのシーンについてこんな記述がある。
44話見返してて思ったんだけど、ラスト木にもたれてるシーン、
現場では泣き過ぎだろってスタッフに言われる位号泣してたんだけど、
画面ではわかりづらいですね。顔を白く塗ってるせいだろうか?それとも 照明の関係かな?
さらにどれだけの人が気づいたかこれも微妙なんだけど、
妖魔に体貫かれたときにゾイの後ろで束ねてる髪がほどけたんですよ。
(中略)
「もっとみんなと生きたかったけど、もう駄目みたいだ・・・。でももしもう一度生まれ変われるとしたら、
昔のようにみんなで幸せに暮らしたいね・・・。さよなら・・・ありがとう・・・」みたいな気持ちが自然と溢れてきました。
他の四天王の名を一人ずつ呼んでくんですが、気持ちが入ってるので
それぞれ呼び方のニュアンスの違いもよく出てたと思います。
双子の兄貴的なクン。世話の焼けるやんちゃな弟ネフ。まだまだ子供なジェダ。あくまで自分のゾイ的目線ですが、
そんな友でありファミリーであるみんなに思いやりに満ちた台詞だったのではと思います。
とにかく自分では悲しみに満ちた台詞にしたくない。はっきし言ってかなりつらい境遇の四天王ですが、
こんないい事もあったじゃないか・・・みたいな希望を託す台詞にしたいと思っていました。はい。
遠藤氏がこれまでの話の流れや、ゾイサイトの心情を正確に把握し、そのゾイサイトをなみなみならぬ熱意で具現化してくれたことがわかると思う。また別のところにはこんな記述がある。
ラストシーンで流した涙は目薬では無く自然と流れた本当の涙です。
でも、いまだに思うんですが、あの涙は俺の流した涙では無かった。そう思います。
感情っていうのは目に見えるものではないので、自分の未熟な表現技術でどこまで他人に伝えられたかはわかりません。
賛否両論あるとも思います。でもあの瞬間完全にゾイは生きていた。そう思います。
そして俺にとってはそれが全てです。
ありがとう、ゾイサイト。ありがとう、遠藤嘉人。ところで、ゾイサイトと言えばタンザナイト*4さん。この人のサイトはまだあるのかとアクセスしたらあったよ*5。さすがに更新されてないが、最後のコメントが昨年の夏、就職試験がどうとかと書いてあるので、いまごろは社会人になられているのだろう。当時は大学生だったビーズ職人のちぴぴさんも社会人のはずだ。掲示板仲間だった高校生の巫さんも進学か就職をされているはずだ。みんな巣立っていくのである。若者たちの旅立ちに思いを馳せながら、私はいまだに囚われたままでいる...