検証・これが実写版の台本だ!−act43(その3)

クラウンでの会話。うさぎは家でお休み中。5行目の、亜美が衛のことをエンディミオンと呼ぶことの不自然さはLeo16さんが指摘されていた。ここで亜美が言及しているのは、衛がいないうさぎのつらさではなく、夜中にうさぎの身体を乗っ取りエンディミオン恋しさにハープを弾くプリンセスのことなのだろう。でもこれは考えすぎ。現代国語の入試問題ではないのだから素直に「衛くん」でよいと思う。
さて、カットされているのがレイのセリフだ。放送ではルナのセリフの後が亜美のセリフ。当然、レイのセリフを亜美が受ける最初の「うん、私も思ってた」もカット。「私達がいる意味ないよ」はなかなかの名セリフ、さすが亜美ちゃんはしっかりしていると思ったが、その前にもっとしっかりしているレイちゃんのセリフがあったとは。だが、このレイのセリフがうさぎ問題の発端になるわけだ。もうひとつ、このレイのセリフで注目する点はこれが実写版であるということだ。セーラームーンでなければ妖魔を倒せない原作やアニメでは、こんなセリフはあり得ないよね。あくまでも「できるだけ」の条件付きだ。
それにしても小池里奈ちゃんはだいぶ損をしていると思う。この「人ルナ」の設定はいかにしても不自然だ。ぬいぐるみのルナは人間体に変身すると、ぬいぐるみ時と同じ参謀役*1であると同時にバカキャラでもあるわけだ。小池里奈ちゃんはバカキャラを演じているときは自然な演技ができるが*2、このシーンのようにお姉さんモードの参謀役はいかにしても難しい。いっそ、ぬいぐるみのルナは人間体になると形状を維持するためにエネルギーのすべてを使い、頭がバカになるという設定にすればよかったのではないか。そうすればぬいぐるみ体と人間体の使い分けがはっきりするのに。
(つづく)

*1:いまいち役に立たないが

*2:小池里奈ちゃんがバカという意味ではないよ