検証・これが実写版の台本だ!−act42(その5)

この後にクンツァイトゾイサイトの会話がはいるが、先に昨日のつづきであるうさぎとなるの会話を見ていこう。実はこの部分、カットされたり変更された部分はまったく無いのだ。なのにわざわざ載せたのは河辺千恵子の演技を見て欲しいからである。
act46の検証をしたとき、ホテルでの美奈子とまことの会話を取り上げた回で、台本を読むと放送とは別のイメージの木野まこと像が浮かんでくると書いた。だが、act42のこの部分を読むともちろん私の主観でしかないのだが、河辺千恵子以外の大阪なるが浮かんでこない。「そっか」「不安だなぁ」「ウソウソ」などのくだけた表現、ト書きにある『なるが雰囲気を変えるように』など台本を読むと放送での河辺千恵子の表情や声が浮かんでくる。さすが初代セーラーマーキュリー河辺千恵子
セーラー戦士は演技がいつもいっぱいいっぱいで余裕がない。残念ながら沢井美優にしても緊張感が伝わってくる。それに比べ河辺千恵子は芸歴の長さか、脇役の気楽さか、演技に余裕が感じられ見ていて安心する。またアニメでのコケティッシュな大阪なるを、実写版ではボーイッシュな姉御肌の大阪なるにした小林靖子の人物造詣もうまい。
30話台はほとんど出番がないのだが、もう少し彼女をからませるような構成にできたら良かったとも思うのだが、大阪なるが出てくるとうさぎの立ち位置が難しくなる。とくに亜美がうさぎと同じクラスの実写版では、うさぎとなるが一緒にいてそこに亜美がいないことに理由が必要だ。
(つづく)