「水に棲む花」レビュー(その2)

第2部。ところで第1部とか第2部って、私が言っているだけで映画にはそんなくくりはないですよ。河童、じゃなかった「水に棲む者」である北川景子と連れの男を封印したはずなのに、前田亜季の河童化は止まらない。授業中に保健室に行くと言ってプールで水泳をする。前田亜季の連れの男*1は何かを知っているようなのだが前田亜季を巻き込みたくないと教えてくれない。

     【水に棲む花ワンポイント講座3】

     「知っているのに言わないで事態を悪化させるのはサスペンスの定石だ」

     ・・・隠し事は良くない

前田亜季は水の男*2を抹殺するために、単身で水に入る。水底に屋敷があり北川景子たちはそこで暮らしているらしい。前田亜季は水の中で苦しくないのか。ああ、河童化が進行しているからだいじょうぶなのね。そんなこんなで最後は男同士が刀を持って戦うわけだ。最後は北川景子もろとも水の男を刀で突き刺して終了。って、おい。

     【水に棲む花ワンポイント講座4】

     「『水に棲む花』は『チェーン』並みに後味の悪い映画だ」

     ・・・そこまで言うか

う〜ん、これはいかん、いかんぞお。脚本のできが良くない。長い原作を映画用に短くまとめるときの典型的な失敗だ。これなら第1部だけにして、徐々に河童化する前田亜季の恐怖と苦しみや、北川サイドの不気味さをじっくり描いた方がよくなかったか。では見るに値しない映画かというと、そうでもない。ここまで酷評しておいてなんだが、北川景子が好きな人は必見である。
(つづく)次回が最終回ですが、明日から出張なのでたぶん木曜日

*1:その言い方はどうかと思うぞ

*2:じゃあ、北川景子水の女