「セーラーヴィーナス」愛野美奈子の蹉跌(その1)

思えば2005年1月1日の「セーラーマーズ−火野レイの逆襲−」から始まったキャラクターシリーズ、セーラーヴィーナスだけ抜けていたのだが忘れていたわけではない。うまくまとめる自信がなかったのだ。いまだにまとまってないのだが、もう放送が終了して2年。これ以上、時間が経つと忘れそうなので、ここらで書いておこうと思う。なお、実写版セーラームーンの話ばかり2年も書いているので、内容が過去に書いたものとかぶりまくります。「あ、それ前にも読んだよ」と言わないように。
まずセーラーヴィーナスに関する疑問。

     疑問1)なぜ原作とあれほど異なるキャラになったのか?

     疑問2)なぜ最後まで単独行動だったのか?

     疑問3)なぜ最終回の前に死んだのか

まず最初の疑問については東映ヒーローマックスのインタビューで小林靖子自身が答えている。そこのポイントは

     ・自己主張をしない水野亜美を書くのがいちばん難しかった

     ・逆にいちばん簡単だったのは木野まこと

     ・愛野美奈子は前作セーラーVの主役であり、セーラームーンには主役が二人いる

      そこで愛野美奈子の設定を大幅に変える必要があった

この記事を読んだ時点ではフューチャーされまくりの水野亜美と、エピソードがほとんどない木野まこと小林靖子の答えは意外だったが、シリーズ終盤まで見ればact28以降は一戦闘員になってしまった水野亜美と、act6からact46まで丹念に物語が綴られた木野まことの違いである。3番目は、そのまま私の疑問1の答えになっている。実写版でのセーラーヴィーナス愛野美奈子小林靖子が創作したギミックであり、ヴィーナスを通して物語全体を見渡せば美少女の影に隠れた実写版の本当の骨格が見えるかもしれない。
(つづく)と書き始めたところですが、明日から出張なので次回は週末です。エヘヘ...