台本のシーンを探すためにレイとレイパパの教会のシーンから見た。やっぱこの番組はすごいよ。土曜日早朝のお子様向け番組。作品の出来不出来よりキャラクター商品が売れれば良かったはずの番組。過去に大ヒットした作品の知名度にあやかった番組。それをこんなに真面目に作ってしまったのだな。丸山Pが言ったとおり「ぜいたくな番組」。名古屋地区の深夜だけではなくて夕方や夏休みの昼前くらいに再放送してくれんかのう。当然、私は生では見られないが、もっともっと大勢の人に見てもらいなあ。
今日はact34の戦闘シーン。台本ではたった2行なのだが放送ではこうだ
月「う」
木「うう」
月「ううう」
木「うううう」(こんなには唸ってない)
(妖魔に投げ飛ばされ立ち上がれないセーラームーンとジュピター。二人に妖魔が迫る)
(カメラは倒れている二人と妖魔を斜め上からロングで写す。安座間美優の足の長さが尋常じゃない)
月「えっ」
木「ふっ」
月「あふっ」(無理やり文字にするとコントとしか思えない)
妖魔「ゔゔゔゔ〜」
(二人に襲いかかろうとする妖魔。思わず顔を伏せるムーン)
妖魔「ふあ゙あ゙あ゙あ゙〜」
火「待ちなさい!」(でたぁ〜「待ちなさい!」今回はマーズだ)
(妖魔が振り返ると後ろにはセーラーマーズ)
効果音(シャキ〜ン)
(ムーンとジュピターが顔を上げる)
火「おしおきよ!」
久しぶりに見たが、このシーンのセーラーマーズはめちゃめちゃかっこいいぞ。過去にも実写の女性ヒロイン物はないではないが、狙っているのはお笑い路線、可愛い路線、お色気路線。教師や弁護士の実世界のヒロイン物は別にして*1、変身ヒーロー番組ではヒーロー物のあるべき姿である「かっこいい」という本道に迫るヒロインが出てくる作品はほとんど無かったように思う。それほどかっこいいヒロインを創出するのは難しいのだ。デカイエローがかっこいいと言っても変身するまでで、変身したら女性である必要はまったく無い。
奇跡のキャスティングの5人のセーラー戦士にしても、異論はあろうが私から見るとムーン、マーキュリー、ヴィーナスは「かっこいい」というより「かわいい」が先に来てしまう。だがマーズは本当にかっこいい*2。北川景子という素材を見いだした制作陣、そして制作陣の要求に応えて「かっこいいセーラーマーズ」になりきった北川景子。この先、北川景子が国内外の超大作に出演し彼女の経歴からこの番組が消える日が来るかもしれない。だが、美少女戦士セーラームーンは沢井美優はもちろんだが北川景子なかりせば成り立たなかった番組であり、その点において北川景子の代表作だと私は思うのである。
(つづく)