冬休みビデオまつり(その2)

冬休みはとっくに終わってしまったが、あと2本見たので最後までやってしまおう。キアヌ・リーブス主演の「コンスタンティン」である。劇場公開時の評判はどうだったのだろう。「スピード」や「マトリックス」のような超大作を期待するとがっかりする。だがB級映画の佳作と思ってみれば腹も立たないしそれなりに楽しめる。キアヌ・リーブスがそのつもりで出演したかどうかはわからないが。
私は基本的に伝奇物が好きである。舞台は現代ながら発生する事件が過去の出来事に起因するとか、なにかの事件を調べていくうちによく知られた歴史や伝説の意外な真実に行き着くとかである。本作のようなオカルト物もこれのサブカテゴリに属すると私は見ている。なお、オカルトとホラーは違う。オカルトは宗教的な神秘をテーマにした作品である。当然、その素養がないと楽しめないのでほとんどはキリスト教だ。ホラーは怖いもの全般である。「エクソシスト」や「オーメン」はオカルトであり「ホラー」であるが、たとえば

     熱血青春ホラー大作

     近未来SFホラー映画

は作品として存在する。また

     大爆笑オカルトお笑い小説

     美少女オカルト熱涙感動超大作

などもあってもいい。セーラームーンも無印は伝記物と言えなくもない。
さて、「コンスタンティン」であるが話自体は小粒であり、料理で言えばフルコースではなくハンバーグ定食程度である。だが、犯人の正体と犯行の動機、絶体絶命の主人公が救いを求めた助っ人、犯人と助っ人の皮肉な関係性、事件が解決した後の主人公の運命。物語の最後でバタバタと展開するイベントの意外性は心地よい。75点にしたいところだが、出てくる女の人がすべて私の好みではなかったので70点*1。それにしても娘はなぜこのDVDを借りてきたのか。

*1:作品そのもので点は付けられないのか