検証・これが実写版の台本だ!−act8(その4)

その4って、いつの話だよ。いま調べたら(その3)は5月だった*1、てへっ。きょう紹介するのはact8の名シーン、ホテルの部屋でのレイとまことの会話。act8は妖魔退散がファイアーソールになってた以外はほとんど新しい発見がなくて重箱の隅を突くようなネタばかりなんだけど、このシーンもセリフは放送どおりだよ。ちょっとだけ違うのが

  イアリングをはずして床に投げ捨てる→放送では靴

  それを拾って見詰めるまこと→放送ではメッセージカード

  イアリングをぽいっと箱に投げ入れる→放送ではメッセージカードを後ろに放る

この改変はなんだろう。北川景子がイアリングをうまくはずせなかった。そもそもピアスだったとか。または安座間美優が何度やってもイアリングを箱に投げ入れられなかったとか。火野レイがまことの言葉に動かされて、窮屈なハイヒールを投げ捨て裸足で歩いていく。うん、こっちのがぜんぜんいい。ここのシーンの演出は本当にいいんだよね。全体的にクリーム色がかった色調。レイとまことそれぞれにカメラが切り替わるんだけど、どのカットも人物を画面の隅3分の1くらいにして大胆に空間をとる。これがレイの寂しさと、レイの心の玄関で立ち止まるまことを表わしているわけだ。
また「レイへ パパより」と書かれたメッセージカードも、実はレイが言うほど悪い父親ではないのではないかと視聴者に思わせる。これがact34への伏線になっているのだが。まこともそれに薄々気づいているようないないような。だとしても、そういうこと全部をひっくるめて「もういいじゃん」とカードを後ろに投げ捨てる。私はact5よりact8にやられたよ。act8については過去にさんざん書いてるから*2 *3 *4 *5このくらいにしておくけど、いまあらためてビデオを見たらここのシーンでの北川景子安座間美優の演技ができすぎ。その前の二人の口論はかなりイタイ演技だが、ここのシーンは二人とも150%くらいの出来じゃないかな。これが田崎演出の力か。「なんかもういいじゃん」の安座間美優の目の動きをはじめとする顔の表情は文句のつけようがない。だから自信を持って金曜ドラマに臨んでくれ
(つづく)