act16台本(その6)

ルナ橋での3人の会話。うさぎは新しい友達である亜美を、旧友のなるにアピールしたい。そしてみんなで仲良くしたい。だが、そうすればするほど事態は悪い方向に進んでいく。最初はact16においてうさぎはトラブルメーカーに見えたのだが、改めて見直してみるとうさぎはそれほど悪くない。こういう経験は誰にでもある。高校で、中学校から一緒だった友達と高校から新たに親しくなった友達。同時に誘われたらどっちを優先する?みんなで遊ぶという選択肢がないならやはり苦しいのだ。
では、なるにとって亜美はどういう存在かというと「嫌い」とか「憎い」のではなくて「よくわからない」が正解のように思う。河辺千恵子のにらんだ顔がすごく恐いので、なるはすごく怒っていると思ったのだが、台本を読むとそうでもない。なるもうさぎと同じく「友達の友達は友達」で、できるなら亜美と仲良くしたい。だが、これほど亜美に拒絶されて、うさぎが亜美の肩を持っていたのでは立つ瀬がない。そこがact16の真相にように思う。そうでなければラストの説明が付かない。
(つづく)